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- ACVAシステムについて
日本ウイントンでは、ビルやマンション、店舗、公共施設、工場などの内部の空気を衛生的に保守管理するためのシステムを独自に開発しました。それが「ACVA(アクバ)システム」です。「ACVAシステム」を採用することで、空調ダクト清掃の質の向上と作業の効率化に成功しています。
「ACVAシステム」は、ダクト清掃に関するすべての作業をスピーディーかつ正確に行うためのシステムです。既存の空調ダクトに小さな穴を開け、「ACVAポイント」という小さな機器を設置。そのACVAポイントを通してダクト内にさまざまな検査器具や清掃器具を挿入し、内部の汚染度調査やクリーニング、トリートメントを行います。
ACVAシステムは日本ウイントン株式会社の登録商標です
ACVAポイントの特徴とメリット
ACVAポイントはキャップが付いた小さな筒型の清掃・点検口です。これを設置することで、ダクト清掃に関するすべての作業を効率的に行うことができます。
- ダクトに直径29mmの穴を開けるだけ。大がかりな開口作業は不要
- バネ&パッキン付きで、大きな地震があっても外れにくい構造
- 一度の使用だけでなく、定期的に汚染状況をモニタリング可能
- 設置時間は1個につき約30秒。作業の時間・人数を大幅削減
筒なしタイプ
空調ダクトに穴を開け、直接設置するタイプ。
筒ありタイプ
天井に穴を開け、天井と天井裏の空調ダクトをパイプで連結するタイプ
ACVAシステムによる空調システムの衛生管理は、汚染度調査(サーベイ)からスタート。粉塵や微生物などによる汚染状況を詳細にチェックします。
主な調査
- ファイバースコープでダクト内の汚染状況を目視確認および写真撮影
- パーティクルカウンター(微粒子測定器)でダクト内の浮遊粉塵濃度を測定
- ローダックコンタクトプレート(培地)でダクト内の微生物量を測定
- ダクト内に堆積している粉塵の大きさや成分を分析
サーベイの結果をまとめて、ダクト内の汚染状況を診断。詳細な調査報告書をお出しし、内容をくわしく説明します。この調査報告をもとに具体的な清掃計画を立てますので、ご不明な点は遠慮なくお聞きください。
【調査報告書】
一定間隔でダクトに取り付けたACVAポイントからエアーランス(清掃器具)を挿入。つないだコンプレッサーからダクト内に圧縮空気を送り込み、溜まっている粉塵やホコリなどを強制的に剥離させます。これらをダクトの点検口に取り付けられた強力な集塵機によって吸い出すことで、ダクト内がきれいになります。
当社の創意工夫~DAX-III~
これまで当社は、空調ダクト清掃の必要性を ご理解いただくためにさまざまな創意工夫をしてきました。
独自に開発した自動車型多機能ロボット「DAX-III(ダックス・スリー)」は、その最たる例です。
15年前や20年前は、見えない空調ダクト内部の汚染に対する危機意識が全体的に低く、ダクト内の汚染物質が人体に悪影響をおよぼすことさえあまり知られていませんでした。そこで開発したのが「DAX-III」。搭載したカメラを通して実際にダクト内の汚れを見ていただくことで、お客様に清掃の必要性と「IAQ(室内空気質)」の重要性を訴えてきたのです。
近年はダクトの汚れと清掃の必要性が多くの方に知られてきたため、「DAX-III」の出番は少なくなりました。しかし、空気質の改善に向けた当社の創意工夫は今も続いています。
ダクトのクリーニングに続けて行うのがトリートメント(除菌)。ACVAポイントから噴霧ノズルを挿入し、薬剤を空調内の気流に乗せてダクト全体に散布します。空調システム専用に開発された除菌・防カビ効果の高い薬剤ですが、人体に害はありませんのでご安心ください。
ダクト内部にサンプラー(検査見本)を取り付け、内部の汚染状況を定期的にモニタリングします。サンプラーはダクトの上流域と下流域に設置。それぞれを比較することで汚染の流れや傾向を判断します。
(1)ACVAポイントからサンプラーを挿入、固定して放置
(2)サンプラーの粘性面に付着した粉塵・カビ・微生物などの量・大きさ・種類を測定
(3)空調システムの上流域と下流域の汚染状態を比較
(4)微生物は採取して培養。培地に発生したコロニー数により汚染度を判断
ACVAシステムを用いた清掃(クリーニング)と消毒(トリートメント)の手順についてご紹介します。
スタッフ間で施工箇所の確認や注意事項の伝達を行います。
清掃に使用する資機材を運び入れます。
室内が汚れないよう、ビニールシートでカバーします。
集塵用仮設ダクトなどを設置するため、ダクトを開けます。
ダクト内の粉塵などを吸引する集塵機(大型の掃除機)を設置します。
圧縮空気を送り出すコンプレッサーを設置します。
一定間隔でACVAポイントを取り付けます。
開口部やACVAポイントから清掃ツールを入れ、粉塵などを剥離して、集塵機で吸引します。
噴霧ノズルを挿入し、除菌・防カビ効果の高い薬剤をダクト全体に散布します。
取り外した器具をきれいにします。
清掃が終わったら開口部を復旧します。
資機材を運び出し、養生をすべて片付けたら全工程が終了です。